代表取締役社長 槙田 裕
いま船舶用エンジンは、大きな転換点にあります。機械制御から電子制御へ。モノづくりの常識が変わり、ビジネス環境も劇的に変化しています。
そうした時期に、私はマキタ4代目の社長を引き継ぎました。
2014年、当社は「S30ME-B9」という電子制御型エンジンの世界初号機を完成させました。
それは1982年に当社が、世界で最初に完成させ、その後バージョンアップを重ねながら世界シェアトップを獲得した「L35MC」エンジンの後継です。
32年ぶりの世界初号機への挑戦は、当社の「スモールボア2ストロークエンジンの世界トップシェアメーカー」としての矜持でもあり、同時に「チャレンジし続けることで船舶用エンジンの新時代を切り拓いていく」という決意表明でもありました。
時代の転換点は、危機にもチャンスにもなります。実績に安住したい者にとっては危機となり、時代を拓く者にとってはチャンスとなる。私は後者でありたいと思います。
当社は、新卒採用において「一芸採用」を行っています。
企業はさまざまな個性や能力があって機能します。だから一人がオールマイティである必要はない。でも何かひとつ「誰にも負けない自分の世界」はもっていてほしい。そのひとつの強みで、チャレンジしてほしい。それが「一芸採用」に込めた思いです。
そして「一芸」をもった「人財」を活かすことが、私に託された仕事だと思っています。ともに船舶用エンジンの新時代を拓いていただける、新たな仲間に期待しています。